大吉祥寺.pm 2026 でJPEGの話をしてきました
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7月25日に開催された 大吉祥寺.pmで 人間の目はかわらない、だからJPEGは30年もつというタイトルで登壇してきました。
採択~スライド作成
そもそも通ると思っていなかったので、JPEGの話がテーマに沿っていてよさそうかなー、ぐらいのノリでプロポーザルを提出していました。
ところが実際に通ってしまい、採択後は最後のまとめをどうしようか連日悩んでいました。 また、そもそも15分じゃどうやっても足りないなー、というのもあり当初の予定から結構バッサリカットしていたりもします。
結果的には良い落とし所になったんじゃないかなと思います。
前夜祭
前夜祭の日は、予定を見ずに入れてしまっていた 050-5893-5336展にうっかり行っていました。 なので、ビブリオLTから途中参加しています。
ぼー、と聞いていたら フクイ氏が拙著 MPEGの魔法 映像と音声圧縮の完全ガイドを紹介し始めてビックリする(何も聞いていません)。
著者です#kichijojipm
— ゆずねり@C108「日曜日 東V39a」WebP/JPEG/MPEG本 (@yuzneri) July 24, 2026
しかし、よくよく聞くと、どこまで読めるかでエンジニア力がわかる、などと斜め上の紹介をされる。 しかも、紹介理由が 一番上にあったからだそうで。えー?
当日
電車でスライドの微調整をしつつ、遅れることもなく到着。
— ゆずねり@C108「日曜日 東V39a」WebP/JPEG/MPEG本 (@yuzneri) July 25, 2026
出番はまだ先ですが、200人近い参加者を前に緊張しつつ、他の方の発表を聞いていました。
AI時代に、なぜエンジニアはまだ集まるのか
わたしはエコチェンバーとフィルタバブルをある程度回避できるのと、交流が目的かなぁ#kichijojipm
— ゆずねり@C108「日曜日 東V39a」WebP/JPEG/MPEG本 (@yuzneri) July 25, 2026
自分の興味のある分野の情報ばかりが入ってくるので、カンファレンスや勉強会に行くと普段の生活では知り得なかったことが入ってくるのが面白いです。 私のJPEGの話も、大吉祥寺に来なければ知らなかったことが多いと思います。
分割統治できない世界の歩き方
人が増えても早くならないのなるほど#kichijojipm pic.twitter.com/KsPJRV5m8j
— ゆずねり@C108「日曜日 東V39a」WebP/JPEG/MPEG本 (@yuzneri) July 25, 2026
時間的に大部分がスキップされていたので、ちゃんと聞いてみたいなと思いました。
で、自分の番
いざ始まってみると、意外と緊張せずにしゃべれました。 まぁ、プロジェクターの光量が強すぎて会場があんまり見えなかったのはある。
あんまり使わないクリッカーの操作方法にあたふたしつつも、時間内に何とか終わりました。
感想を見るに、満足いただけたようでなによりです。
ピックアップ感想コーナー
— どうちん (@dochin3926) July 25, 2026
初めて正式名称知ったかも。
— なずな🌱 (@akaa07_pg) July 25, 2026
Joint Photographic Experts Group#kichijojipm
↓なぜか異様にバズっているツイート。
知らないものもあるけどある程度は知っているな#kichijojipm pic.twitter.com/Gk9x2nzGpO
— yuorei (@yuorei71) July 25, 2026
JPEG が目の仕組みを意識した仕様っていうのは面白い#kichijojipm
— Masaki ASANO (@mackey0225) July 25, 2026
人間の目のハードウェア特性なだけであって
— ヲクラ🫛(埼京.dev) (@3l4I5) July 25, 2026
人間以外には全然違う画像に見えるんだろうな🤔#kichijojipm
JPEGは人の眼に合わせて、捨てても気づきにくいものを捨てている #kichijojipm
— daitasu (@daitasu) July 25, 2026
遠くから見ると色を省かれても全然わからないね。本当に拡大しないとわからないな#kichijojipm
— yuorei (@yuorei71) July 25, 2026
面白いなぁ。人間の目の能力に合わせたサイズ削減なんだなぁ #kichijojipm
— Ryo Tomidokoro (@hanhan1978) July 25, 2026
色覚特性を調べるにあたり、実際に実験して経験則で決めた感じですね
— ゆずねり@C108「日曜日 東V39a」WebP/JPEG/MPEG本 (@yuzneri) July 25, 2026
前段の説明があるなら圧縮された画像の粗さの意味がわかりやすい #kichijojipm
— やまのく🐶 (@yamanoku) July 25, 2026
#kichijojipm
— TDD野郎 (@LetsDoTDD) July 25, 2026
JPEGは捨てるものを人の眼に合わせた
色差の変化より輝度の変化が見えやすい
高周波に鈍い
色を省いて4画素を1画素にする
画像を波に変換して高周波成分を捨てる📝
実例の差、言われないと全然わからなくてすごい…
処理できるものが高度になったからWebPできたのね#kichijojipm
— yuki / ほにゃにゃ (@honyanyas) July 25, 2026
#kichijojipm 動画も画像も結局縮めたいからWebM/VP9/AV1あたりの進化に伴って画像圧縮自体も進化はしているという認識。ただ、JPEGやっぱすごいですよね。
— Daiki Noda (@nodawep) July 25, 2026
JPEG のお話、全然知らないことばかりだった。面白かった。#kichijojipm
— こたつ&&みかん (@kota2and3kan) July 25, 2026
長く使うための設計のヒント:変わらないものを軸に設計する #kichijojipm pic.twitter.com/4s6T7MPz8S
— mktakuya (@mktakuya) July 25, 2026
「変わらないものに着目して設計する」
— ヲクラ🫛(埼京.dev) (@3l4I5) July 25, 2026
JPEGにおいては人間の目の特性
本当に大切な設計原則だぁ・・#kichijojipm
確かに「かわるもの・かわらないもの」って設計判断の本質だよな#kichijojipm
— Negima (@negimaboy_1293) July 25, 2026
人間という種自体の目の構造は30年程度では変わらないけど、一個体としての人間の目には老眼などが襲ってくる・・・ #kichijojipm
— sironekotoro💙💛 (@sironekotoro) July 25, 2026
夏空を
— nikkie(にっきー) / にっP (@ftnext) July 25, 2026
古き規格が
なお写す
#kichijojipm
変わらない人間の眼を中心に置いたから30年経っても現役なJPEG!👏👏
お題に合わせて歴史ある技術のネタ話すの良いな〜 #kichijojipm
— NAITOH Jun (@naitoh) July 25, 2026
登壇後
ランチマッチでは、まさかの全員なんらかの形で面識のあるグループになり、ピザを食べていました。 ランチ後は、スポンサーブースやアンカンファレンスでしばらくまったりおしゃべりしつつ、発表を聞いていました。
後日談
二日後の月曜日、はてブを見たら何故かバズってました。
よくよくみたら総合にもいた pic.twitter.com/yf40BCCWB6
— ゆずねり@C108「日曜日 東V39a」WebP/JPEG/MPEG本 (@yuzneri) July 27, 2026

バズったことによりいろいろコメントを見かけたので、ここにいくつかレスをしておきます。
回線、ストレージに余裕がある令和にサイズを削る意味はあるか
確かに日本国内においては、10Gbps接続も出てきて速くなってきています。そもそも日本は、固定回線では比較的恵まれた国でもあります。 しかし、スマートフォンの普及により今やWebの約半分はスマートフォンからのアクセス、つまりモバイル回線になります。
ここで、 Opensignalのモバイル・ネットワーク・ユーザー体感レポートを見てみると、MNO大手3社で概ね60Mbps前後となります。

また、 MVNOであるイオンモバイルの公表値だと、空いている時間帯で40Mbps前後、昼休みには1Mbpsを下回ります。
実際にページを開く場所は、地下鉄の中だったり、昼休みの混雑した基地局の下だったり、上限に達して低速モードに切り替わったあとだったりと、測定結果よりもさらに遅いこともあります。 ページを開くのに時間がかかると、ユーザーは離脱してしまいます。ページの表示速度は、ユーザー体験に直結します。
さらに、ファーストビューの大きな画像は、多くの場合そのままLCPの計測対象になります。 Core Web Vitalsが検索順位の要素に組み込まれている以上、最初に表示される画像を数十KB削ることには、体感速度とは別の意味があります。
近年ではモバイル向けでもリッチなWebサイトが増えており、画像も多く使われます。 モバイル回線には速度とは別に月間の通信量の上限もあり、こちらは回線が速くなっても緩和されません。
このことから、Webの世界ではサイズを小さくする需要は依然としてあります。
WebPがカメラで使われないのはなぜか
WebPはGoogleが開発したフォーマットで、JPEGよりも軽いとされています。 自分で計測した結果でも、概ねそのような傾向が観測できています。

Chromeは2011年にWebPへ対応しました。WebPの実力がわかってくると、Chromeの利用者が多かったこともあり、徐々にWebサイトで使われるようになります。 その結果、他のブラウザも対応し始めます。Firefoxが2019年、Safariが2020年に対応して、Webの世界ではようやく実用的な選択肢になりました。
では、何故カメラで採用されないのか。
一つは品質です。WebPはとにかくファイルサイズを減らすため、色の再現性や品質をかなり犠牲にしています。

また、JPEGのエンコーダはカメラの画像処理エンジンに載っていますが、VP8をベースにしたWebPを同じ速度で吐ける回路はありません。 撮影したファイルの保存もプリントの入稿も、DCFやExifといったJPEGを前提にした規格の上に組まれています。
実際、カメラ業界が「JPEGの次」として採用したのはWebPではなくHEIFでした。 HEIFはメタデータの持ち方まで規格として決まっていて、中身のHEVCは動画の記録用にカメラがすでに積んでいるコーデックです。 カメラが必要としていたのは新しい圧縮方式そのものではなく、撮影から現像までの既存の流れにそのまま置ける規格だった、ということになります。
このことから、WebPは文字通りWebに特化した形式であり、カメラの世界ではJPEGがまだまだ現役、というわけです。
さいごに
実行委員長のMagnoliaさんをはじめ、スタッフ、スポンサー、きいてくださった参加者の皆様、ありがとうございました!
今回チラッと出てきたWebPについては、 PHPカンファレンス新潟2026で imagewebp()の向こう側―WebPはなぜ JPEG・PNGより軽いのか と題して続きを発表するのでお楽しみにー!